卒業生・教員からのメッセージ
𠮷川 侑汰さん(2019年度卒業)

𠮷川 侑汰さん

卒業年度:2019年度 理学部生物学科 卒業
現在の勤務先:南砺市立福光中学校

【教員としてやりがいを感じること】
 私が教員としてやりがいを感じていることは、生徒の成長を身近に感じられることです。私は現在の学年を3年間担当しており、生徒の成長を感じられた経験がいくつもあります。その中でも特に印象に残っているのは、理科の授業と修学旅行での出来事です。
 理科の授業では、実験や観察から得られた結果等を考察する際に、生徒が自分の言葉で表現できるようになることを目標にしています。この学年が1年生のとき、実験には意欲的に取り組んでいましたが、考察するときに何を書けばいいか分からない生徒や、考えることが苦手な生徒が多くいました。このようなときに、しっかり1人で考える時間を十分に確保し、言葉ではなくて絵でもいいから自分の考えを書くことを伝えました。すると徐々にですが、考察のときに自分の考えを書くことができる生徒が増えてきて、現在は多くの生徒が内容の濃い考察を書けるようになってきました。また、実験方法を考える授業の際に、私自身が思い付かなかった意見や考えが生徒から出てくることもあり、生徒の成長を大いに感じられて大変嬉しくなりました。
 修学旅行では、周りを見て行動することができるようになったことに一番成長を感じました。私の担当する学年は1年生のときから、今、自分で何をするべきか周りを見て行動することが苦手でした。実際に、修学旅行1日目の班長会議では、実行委員や教員が伝えたこと等をメモしていませんでした。この現状について班長たちと話し合い、改善策を考えました。2日目からは改善点を意識して行動すること、また、班長会で話し合った内容を班員にしっかり伝えて、きちんと団体行動ができるようにすることを伝えました。すると、2日目からは自らメモをすることや、周りを見て行動することができるようになりました。また、言われなくても自分たちで点呼することができたり、次にどのような行動をする必要があるか呼びかけをしたりと、自分から行動することができる生徒が増えていきました。この結果、修学旅行全体を通して、トラブルもなく無事に修学旅行から帰ってくることができました。これも生徒1人1人が互いのことを考え、支え合い、周りを見て行動できるようになったからだと思います。
 教員は常に変わり続ける生徒が相手なので、うまくいくときもうまくいかないときもあります。また、すぐに成果が表れるものではありません。しかし、生徒を信頼することで共に成長していくことができる魅力的な職業だと思っています。

【教員志望の後輩に対してメッセージ】
 中学校教員の仕事は大変な一面もありますが、生徒との関わりの中で非常に多くのものを得ることができる仕事だと思います。常に学び続けることを大切に、教員として働く将来の自分をイメージして頑張ってください。応援しています。